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ペインクリニック専門医に向けて

日本ペインクリニック学会専門医認定委員会より

ペインクリニック専門医の認定試験は1989年7月より開始され、今年で満28年を迎えております。専門医認定委員会で検討されている内容について説明いたします。また、専門医認定の申請基準も少しずつ変わってきております。申請に際して間違えがないよう解説いたします。

2017年12月

新専門医制度について

 日本専門医機構は平成29年4月からのスタートを目指していましたが、地域医療崩壊に対する関連団体からの強い懸念の声、機構のガバナンス不足、制度設計や運用に対する柔軟な対応を求める各学会からの強い要望などを受け、その施行開始は1年間延期され、平成30年4月から開始されることになりました。
 基本領域の診療科には麻酔科を含め19の診療科がすでに決定しています。そして、これら19の基本診療科の2階建て部分としてサブスペシャリティ領域の診療科として29の診療科が認定されています。しかしながら、ペインクリニックはまだサブスペシャリティ領域の診療科専門医に認定されるには至っていません。なお、ペインクリニック学会は基本領域の診療科として麻酔科学会との連携を進めていますが、整形外科、脳神経外科などとの連携も考慮する必要があるのではという意見も聞かれているのが現状です。そして、サブスペシャリティ領域の専門医を取得するには、まずは関連性のある基本領域において専門医を取得している必要があります。
 日本ペインクリニック学会からは「専門医認定のための教育ガイドライン 第1版」がホームページに掲載されていますが、日本専門医機構サブスペシャリティ領域のプログラム概要が明らかになりましたら、修得すべき技術、知識など関する「研修プログラム」の詳細を公表する予定です。
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専門医認定委員会の検討内容

1)
専門医認定試験問題の作成
2)
専門医受験資格の審査
3)
専門医認定試験の実施
4)
専門医更新の審査
5)
専門医指定研修施設認可の審査
6)
専門医指定研修施設更新の審査
7)
関連学会、研究会への専門医資格更新に必要な点数認可是非の検討

などがあげられます。

試験問題の作成については、委員一人一人が毎年決められた問題数を作成します。集められた問題の中から専門医試験作成ワーキンググループが適切な問題を選択し、さらに内容、文言を検討しブラシュアップしていきます。
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専門医試験を受験するに当たりご注意頂きたいこと

下記の条件が満たされていない場合、事務手続きの段階で受験資格がないと判定される可能性がありますので、くれぐれもご注意ください。

1)
申請時に年度として5年間、一社)日本ペインクリニック学会の正会員であることが必要です。
2)
臨床医として6年以上の経験があることが必要です(この場合の臨床医は研修期間を含めることは可能です。)
3)
一社)日本ペインクリニック学会学術大会、各支部が後援する学術集会にそれぞれ2回以上出席していること
一社)日本ペインクリニック学会学術大会には2回出席しているものの、各支部が後援する学術集会への参加が1回で申請する先生が時々いらっしゃいます。この場合、受験資格はありません。それぞれ2回以上出席していることが必要です。くれぐれもご注意下さい。
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専門医申請時に必要な書類について

毎年、10月下旬〜 11月初旬に専門医受験資格の審査を行います。学会発表が規定通り行われているか、論文が掲載されている雑誌は規定通りであるか、論文の内容は適切か、症例記録に問題はないか、などの審査が行われます。
一社)日本ペインクリニック学会ペインクリニック専門医制度施行細則の内容を示します。受験資格が認められなくなる場合もありますので、間違えのないようご留意ください。

1)
研修証明書(施設代表専門医の署名、捺印が必要です)
2)
履歴書(所属学会名を明記してください)
日本専門医機構基本領域の専門医資格を有している3)か、有していない4)かによって提出していただく書類が異なりますのでご注意ください。
3)
一社)日本専門医機構基本領域の専門医資格をお持ちで、その研修期間中またはその後に 一社)日本ペインクリニック学会指定研修施設で1年以上のペインクリニックに関する研修を行った先生
⇒該当する学会の専門医認定書の複写を提出してください。
4)
一社)日本専門医機構基本領域の専門医資格をお持ちではなく、一社)日本ペインクリニック学会指定研修施設で5年以上の研修を行った先生
⇒50症例の症例記録(50症例すべてが急性術後鎮痛は認められませんのでご注意ください)を提出してください。
5)

業績目録
基礎、臨床を問わずペインクリニックに関する論文発表、学会発表をおこなっていることが必要です。主たる内容が麻酔に重点が置かれている論文は業績としては不適切で業績として認められません。ご注意ください。

【論文について】
申請時に提出が必要な論文について以下の点にご留意ください。①〜③のいずれかの基準を満たしている論文であることが必要です。

日本ペインクリニック学会誌の筆頭著者であれば1編を提出してください。この場合の論文の種類ですが、原著、症例報告、短報、総説、講座のいずれかであることが必要です。
日本ペインクリニック学会誌の共著者となっている場合には2編を提出してください。この場合の論文の種類ですが、原著、症例報告、短報、総説、講座であることが必要です。

査読を受けている雑誌(邦文でも英文でも可)に掲載された(掲載予定でも可:ただしこの場合、掲載証明書が必要です)原著もしくは症例報告などの1編(この場合は筆頭著者に限ります)を提出してください。

代表的な雑誌は以下の雑誌です。

  • JournalofAnesthesia(JA)
  • 日本臨床麻酔学会誌
  • 日本疼痛学会誌(Pain Research)
  • 日本慢性疼痛学会誌(慢性癌痛)
  • 麻酔
  • ペインクリニック

などです。

これ以外の雑誌に掲載された論文は専門医認定委員会で審査させていただきます。審査の結果、業績目録として認められず受験資格が与えられない場合もあります(認められた例:痛みに関する学位論文で大学が発刊している医学雑誌に掲載された場合は認められています)。(認められなかった例:大塚薬報)。

【学会発表について】
学会発表を少なくとも1回以上行っていることが必要です(演者、共同演者のいずれでも可です)。学会は 一社)日本ペインクリニック学会学術大会か、各支部が後援する学術集会です。抄録の複写を提出してください。
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参加証明書の有効期限について

申請年度の9月30日から遡って5年間に 一社)日本ペインクリニック学会学術大会と各支部が後援する学術集会のそれぞれに2回出席していることが必要です(2018年1月に受験する場合には(申請年度は2017年度になります)2012年10月1日以降の参加証明書が有効になります)。上記の期限内の参加証明書であることを十分ご確認ください。
申請年度から遡ること5年以上前の参加証明書は認められませんのでご注意ください。

【専門医更新の際に必要な書類と条件】
専門医更新の際の必要書類、出席が必要な学会と出席回数について記載いたします。専門医の有効期限は認定証の交付を受けた日から5年間です。有効期限を過ぎないようご注意ください(更新が必要な先生には学会事務局から更新のお知らせが郵送されます)。学会出席、学会発表、論文発表で取得できる点数の詳細については、ペインクリニック学会ホームページの「会員の皆様」からログインして「各種規定」⇒「日本ペインクリニック学会ペインクリニック専門医資格更新に必要な取得基準」とお進みください。

1)
担当医として経験した50症例(5年以内に診察した症例に限ります)を学会指定の用紙に記載のうえ提出してください。またそのうち5症例については詳細な治療経過を約400字にまとめたものを提出してください。治療経過があまりに簡単すぎる場合には審議の対象になり、再提出していただく場合もあります。
2)
この5年間に総得点50点以上を取得したことを証明する書類を提出してください。書類の内容は以下の通りです。
学会参加の場合
カードによる登録をしていない学会の場合は参加証の複写を提出してください。
学会発表、座長の場合
抄録の複写、座長として名前が記載されているページの複写を提出してください。
学術論文の場合
第1ページ目の複写を提出してください。
3)
一社)日本ペインクリニック学会学術大会に5年間に1回以上出席していることが必須条件ですのでご注意ください。
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専門医の更新条件を満たすことができなかった場合

1)

5年間で総得点が50点または症例数が50症例に満たない場合
更新猶予期間を設けることができます(猶予期間は2年以内で再度の猶予の更新は認められません、猶予後は通常更新か3年間の暫定申請となります)。この間、広告はできませんのでご注意ください。更新猶予終了後の更新に際しては以下の条件が必要になります。

通常の更新に必要な点数50点と1年毎に点数10点以上の獲得
通常の更新に必要な臨床経験50症例と5症例の治療経過と1年毎に臨床経験10症例(1症例の詳細な治療経過を含む)提出
一社)日本ペインクリニック学会学術大会に1回以上の出席

例えば

  • 症例数は満たしているものの総得点が30点で更新猶予1年とした場合:
    この1年間で通常の更新の総得点(50点)の不足分20点と更新猶予期間1年分の点数10点の計30点獲得(総得点:60点)と更新猶予期間1年分の10症例(1症例の詳細な治療経過を含む)の提出をしなければなりません。
  • 総点数(50点)は満たしているものの症例数が30症例で更新猶予1年とした場合:
    この1年間で通常の更新の症例数(50症例)の不足分20症例と更新猶予期間1年分の10症例の計60症例(6症例の詳細な治療経過を含む)の提出と更新猶予期間1年分の点数10点を獲得する必要があります。
2)

総得点50点を満たしているものの、ペインクリニック診療から離れているため症例数が50症例に満たないが、将来的にペインクリニックに戻る可能性がある場合。
暫定専門医を申請してください(暫定期間は5年以内で再度の暫定専門医の更新は認められません)。この間広告は認められませんのでご注意ください。暫定期間終了後の更新に際しては以下の条件が必要になります。

通常の更新に必要な点数50点と1年毎に点数10点以上の獲得
通常の更新に必要な臨床経験50症例と5症例の治療経過と1年毎に 臨床経験10症例(1症例の詳細な治療経過を含む)提出
一社)日本ペインクリニック学会学術大会に1回以上の出席
例えば、総得点は50点を満たしているが、症例数が30症例のため暫定期間2年を申請した場合:この2年間で総得点数は暫定期間2年分の点数20点を獲得する必要があります(総得点:70点)。また、症例数は当初の30症例に不足分の20症例と、更新猶予期間2年分の20症例を加えた計70症例を提出する必要があります(7症例の詳細な治療経過を含む)。
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指定研修施設資格審査について

以下の条件を満たしていることが必要です。

1)
常勤のペインクリニック専門医が診療を行っていること。ペインクリニック専門医であっても勤務体制が非常勤ではこれを満たしておりませんので、指定研修施設として認められません。ご注意ください。
2)
週3日以上のペインクリニック診療を行っていること。この場合、入院患者、外来患者を問わず3日以上の診療をしていればこの条件は満たしていることになります。
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専門医認定委員会に関連学会、研究会などへの点数付与を申請するに際し

学会、研究会条件として

1)
ペインクリニックをテーマとしていること。
2)
学術集会は3回以上、研究会は5回以上開催したという実績があること。
3)
会則、会員名簿などが適切に整備されていること。
4)
スポンサーがついている場合は、複数の企業であること。単一の企業がスポンサーの場合には認められません

以上の条件のもとで申請してください。

以上、専門医試験の申請、専門医資格更新などについて解説しましたが、ご不明な点があれば、学会事務局にお問い合わせください。
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