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ダイバーシティマネジメントWG

ダイバーシティマネジメントWGについて

高雄由美子

ダイバーシティマネジメントWG長 高雄 由美子

WG長からのメッセージ

2023年度よりペインクリニック学会ダイバーシティマネジメントワーキンググループ長を拝命いたしました。

ダイバーシティとは多様性のことですが、個人が性別や人種、信条、能力などの差異で差別や区別をされず、頑張っている人材に活躍の場を提供するのがわれわれのミッションです。日本は今後待ったなしで少子高齢化社会を迎え、日本を支える人材確保や維持が困難となる厳しい時代を迎えます。われわれに課された仕事は、これからの人材を育てて世の中に輩出し、これらの人たちがさらに後輩を育成することだと考えます。学会員が男女問わず、ライフイベントなどでキャリアを中断することなく、より高いところを目指して頑張れる環境作りを、また偏見を受けずに正当な評価を受ける土壌をしっかり作ることがわれわれの責務と考えます。

ワーキンググループの活動や取り組んでいる支援について皆様是非ご承知おきください。今後とも何卒ご協力ご支援お願いいたします。

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活動報告

令和6年度医学生・研修医等をサポートするための会

共催:日本医師会 女性医師支援センター
於:第58回学術集会
大岩彩乃先生

ダイバーシティマネジメントの担い手になろう!

あびこ痛みのクリニック 院長
東京慈恵会医科大学附属病院 ペインクリニック部 非常勤講師
大岩 彩乃
本講演では、医療の現場において、ダイバーシティマネジメントが大きな推進力となる可能性について発表しました。これからは、各自が「その人らしく」生きるためには、組織全体でダイバーシティを考える姿勢が求められる時代です。組織の運営においては、各自の社会的な視点が広がり、より深いレベルで互いを理解・尊重できるようになります。
強く伝えたいのは、ダイバーシティマネジメントは、職場だけでなく家庭や自分自身にとって有益である点です。私自身も、困難に直面した時は常に周囲の方々に支えて頂きました。医療は技術や知識だけで完遂するものではなく、ダイバーシティを活用することで豊かにできると考えています。
ペインクリニックは診療を通じ、「その人らしくあるために、どう苦痛と関わるか」を考える統合的医療が求められる領域です。医療の高度化に伴い、専門的医療の細分化が行われておりますが、ペインクリニックの医師の皆様には、ダイバーシティと関わることで広い視野を身につけて頂きたいと思います。

専攻医の私が今、過去の自分に伝えたいこと

獨協医科大学麻酔科学講座 長田 舞奈
今回の講演を通して、後輩の先生方が将来を考える上で大切なことを後期研修医の立場からお伝えさせていただきました。人生は人それぞれ異なるさまざまなライフイベントがあり、ときには医師として活躍する上で障害となる出来事も多くあると思います。
しかしそんなときでも自分が興味深く感じることを仕事とし、楽しんでいくことでそれらの困難を乗り越えていけると感じています。
後輩の先生方にとってそのように感じる仕事がペインクリニックであるならば、困難を乗り越えペインクリニックを継続していくサポートができたらと考えています。
また医師が自身のキャリアを考える際に、主に女性医師ばかりが「結婚・妊娠・出産」を視野に入れなければならない現状に疑問を抱いています。女性医師が以前よりも増加している昨今、このような状況を変えていかなければならないと考えます。今後女性・男性に関わらず様々な立場にいる先生方が、自身が興味深いと思える仕事を選び、活躍していけるような世界になってほしいと感じています。

ペインクリニック領域の課題にどうアプローチするか。多様性が大事!

京都大学医学部附属病院麻酔科 白木 敦子
医学生や研修医の皆さんは自分が将来どんな医師になると想像していますか?本講演では多様性の面白さと、実際にどのようにその働き方が実現されているのか、がお伝えできたのではないかと思います。私は多様性の一例として、臨床とともに基礎研究にも従事する働き方をご紹介しました。基礎研究はうまく行かないことも(ことの方が?)多いですが、自分の仮説を検証したり、研究室の同僚とわいわい議論する時間はとても楽しいです。
ペインクリニックでは「痛みに対するより良い治療」というのが共通の大きな課題かと思いますが、課題への貢献の仕方はたくさんあります。それぞれの興味や得意分野を活かした多様なアプローチによってこそ、様々な課題が解決できるのではないでしょうか。今、皆さんには関心のある領域や思い描いているライフプランがあると思いますが、是非その気持ちを大切にしてペインクリニック領域の多様性を生み出す一員となってください。

変化するライフステージの中でキャリアを継続するために

奈良県立医科大学付属病院ペインセンター 西井 世良
私はペインマネージメントを学び始めて1年ほどですが、日々痛みの治療には多角的なアプローチが必要であると痛感しています。そして、そのような患者を診る先輩ペインクリニシャンは、多様性を受け入れる素地があると感じます。
どなたも職場において見せる顔は一面で、他の顔を持っています。今回のDW企画で、学生や研修医の先生に向けてというテーマをいただいた際、自身のその頃を思い返すと、医師として働く一面を主に思い描いていました。しかし実際は色々な経験を経て、他の面も生活の多くを占めます。
講演当日は多くの先生方が会場に来てくださり、働き方に対する関心の高さを実感しました。どう働くのか、なぜ働くのかは、人それぞれライフステージによっても変わります。求める働き方を認めてもらうには第一に本人の心づもりが重要ですが、実現できると自己肯定感が高まり、結果的に従事する人材が増えるのではないかと考えます。

働く妻を支えながら

昭和大学病院ペインクリニック部 講師 小林 玲音
私は、お互いに仕事や生きがいに理解を持ち、それらを尊重し支え合うことが大切だと考えています。妻の仕事や生きがいを応援しながら、自分のペインクリニックのキャリアも積みあげていく、そのバランスを保つことを意識しながら働いています。
私の妻は、セックスレスや夫婦関係改善を目指す性に関する専門家です。「恋人・夫婦仲相談所」の所長として、テレビ、ラジオ、新聞、ウェブなど、さまざまなメディアに出演し、数多くの著書を執筆しています。医師ではないものの、EDガイドラインの編集委員を務めた経験もあり、仕事内容は私とよく似ています。これらは平日の妻の仕事であり、専門性が非常に高いこと、また私もフルで仕事をしているので、お手伝いはできません。平日は、自分は朝7時過ぎには家を出て、夜8時くらいまで病院で、当直も月に数回行っているので、妻には家事や食事の面で本当に助けてもらっています。
一方で妻は人とのつながりを大切にし、人と人を結びつける「ハブ」のような存在でもあります。妻の趣味である「イケメンに無償の愛を与えること」は、彼女の生きがいの一つであり、多様なイケメンを集めたイケメンサークル(フットサルチーム、医師、パイロット、弁護士、コンサルタントサークルなど)を運営しています。日本人のみならず、ドイツ人、カメルーン人、イタリア人、、、などまさにダイバーシティです。彼らを月に数回、我が家に集め、妻が手料理を振る舞います。私はその準備や片付けを行います。またフットサルの試合であれば、マネージャーを行い、妻の生きがいをサポートしています。とはいえ、毎週末土日をフルに使うわけではないので、私は空いた週末を使って、自分の学術業務等を行います。
逆に妻の私への最大のサポートは、日々の栄養管理と原田隆史先生を紹介してくれたことです。原田先生は、大谷翔平選手で知られる「マンダラ」を発案した教育者です。マンダラの元である「長期目的目標設定用紙」の作成を原田先生に直接教えてもらっています。この「長期目的目標設定用紙」を記入することは、自分のペインクリニックキャリアの階段を書き記すことと同じです。原田先生の設定用紙を記入することで、自分の次の目的目標を明確にしながらマイルストーンを着実にこなし、かつ妻の仕事や生きがいをサポートするというバランスを保つように努力しながら働いています。

ダイバーシティ企画に参加して

KMペインクリニック院長 宮原 桂子
今回、九州大学麻酔蘇生科、ペインクリニック、前田愛子先生のご推挙により、ダイバーシティーマネジメント講演の機会を得る事ができました。
福岡百道浜でペインクリニックを開業して27年目に入りました。今までの自分が歩んできた軌跡の整理整頓の意味もあり、当施設をお手伝いしていただいた諸先生方によるお仕事を含めて学会発表、論文作成、治験内容等をまとめました。さらに、玉手箱的な当院でのオリジナルブロックやガイドラインに沿いながらの独自の慢性疼痛内服治療法、また、帯状疱疹の段階別治療法など、臨床の醍醐味を皆様にご披露できたことを光栄に思います。
これからペインクリニックを目指される先生方にお役に立てれば幸いです。講演終了後にクリニックを見学に来られたいという先生からのお言葉をいただきましたこと、感謝いたしております。
写真は講演後に現九大病院麻酔科蘇生科研修中の長女家族と長男、主人とで日光東照宮に行き、撮影したものです。長女がKM第2章の幕開けをしてくれる予定です。
おかげさまで、良い思い出作りになりました。ありがとうございました。
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過去の活動報告

2023年(第57回学術集会)はポスターをクリックすると演者からのメッセージがご覧いただけます。

2023年(第57回学術集会)

2022年(第56回学術集会)

2021年(第55回学術集会)

2020年(第54回学術集会)

2019年(第53回学術集会)

2018年(第52回学術集会)

2017年(第51回学術集会)

2016年(第50回学術集会)

2015年(第49回学術集会)

初回2015年

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